ゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回はゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣を読んだ感想です。

(第1版:2006年出版)

(第2版:2017年出版)

 

ゲームシナリオに興味があったのと、小説を書くために参考になるのではないかと思い読むことにしました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

 

 

著者は?

著者は佐々木智広氏です。

ゲーム制作会社で働いた後、フリーシナリオライターとしてシナリオ制作に携わり、ゲーム専門学校でも、キャラクター概論を担当しています。

 

印象に残った内容は?

ゲームシナリオの書き方について紹介しています。シナリオだけを書く説明ではなく、他の部署と連携するためキャラクターがデザイナーに伝わるように書いたり、ゲーム仕様の考え方にも触れています。

ただ、メインはもちろん、シナリオやキャラクターの考え方です。

 

音の印象

たとえば、ガ行やダ行がつくキャラクターは悪者ぽいイメージをわかせやすくなり(デーモン、ギーグ、ゴーゴン、ムドー)、ラ行は魅惑的な雰囲気や妖しさをかもし出します(ローレライ、カルラ、レイラ、マリリン・モンロー)。ナ行はやさしさや可愛さ(ティナ、ニンフ、ネネ、ノンノ)、パ行や撥音(ッ)がつくとトリッキーな感じや親しみやすさ(ポッター、ムッタ、ピッピ、ロッパ)、タ行がつくと主役系(ハムレット、ガッツ、ヤマトタケル、ランスロット)という感じになります。

この音の響きというのは確かにと思いました。

漫画やゲームの主人公の名前とイメージをまとめても面白いと感じました。

 

SAVE THE CATの法則

かいつまんでいうと、どんなに見る人に「感情移入できない!」と思わせてしまうような主人公でも、最初に「車に轢かれそうな猫を助ける(英語でいうと、SAVE THE CAT)」ようなことをさせると、あら不思議、「感情移入しやすい主人公」にできてしまえるという技です。

主人公を感情移入させる手法の紹介です。

猫を助けるというのはあくまで比喩だと思いますが、人間的な感情のある行動をさせるということでしょうか。

またアラジン問題など、ストーリーの切り方などを利用すると、より人間味のあるストーリーが書けるような気がしました。

 

最近SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術を読みましたが、非常に面白いです。脚本の構成について書かれており、とても参考になりました。

 

セリフ修正点

  1. 長すぎる
  2. 説明的すぎる
  3. 動きがない
  4. キャラクターの感情が見えない

本書では、セリフ例文があり、改善点として以上の点が挙げられています。

 

長すぎるは、単純に文章を削ります。

説明的すぎるでは、キャラクター同士の会話で、内容を説明していきます。

動きがないでは、実際に体を動かすことで、緊迫感を出すことができます。

 

以上の3点を改善すると、キャラクターの感情が見えるようになります。

 

感想

ゲームシナリオの書き方が紹介された書籍です。

小説を書くのにも参考になる点がありましたが、やはりメインはゲームシナリオの書き方が中心でした。

 

感情移入させる方法や、魅力的なキャラクターの作り方など、キャラクターの役割などについても紹介されています。

ゲームシナリオ独特だと思ったのが、選択肢です。多くのゲーム、特にノベルゲームでは選択肢が重要だと思いますが、その選択肢についても触れられています。ただ、選択肢を選ぶ際に重要なのが、先述しましたが感情移入です。それをストレスなくできるようにするなど、細かい配慮など参考になりました。

 

今のところゲームを作る気などは全くありませんが、それでも読み物としても面白い本でした。