みなさんこんばんは。
今回はマンガビジネスモデル全史 新世紀篇を読んだ感想です。
前回読んだマンガビジネスモデル全史 創世記篇が非常に面白かったので、こちらの新世紀篇も読むこととしました。
著者は?
著者は三谷宏治氏です。
K.I.T.虎ノ門大学院教授、早稲田大学ビジネススクール客員教授、女子栄養大学客員教授です。
2006年から教育方面で仕事をされています。
印象に残った内容は?
本書籍の創世記篇では、2002年以降のビジネスモデルについて非常にわかりやすくマンガで書かれています。
全く新しいビジネスモデル
顧客は出産前後の外出しにくい女の人たちだけ
さらに会員制で商品情報は検索サイトにかからないようにしているちゃん
文章中では、赤ちゃんがしゃべっているので「ちゃん」と文字がついている点はご了承ください。
ズーリリーという会員制フラッシュサイトでは、出産前後の女性をターゲットにしています。商品は、米国内零細企業のかわいいもので、日替わりで3日間期間限定の特売を行います。販売は、受注後にクレジット決済が終わった後にブランド側に発注することで在庫もほとんど持ちません。また配送センターは一箇所のみだそうです。
他にもジョイフル本田やカインズホームも紹介されています。
こちらは、店舗規模型で「ここにしかない」品揃え価値を店舗規模で実現と紹介されています。
個人的には、広く多くの顧客に受ける方が良いと思ってしまいますが、小規模な会社はやはりニッチな市場を狙い、独自のビジネスモデルを作った方が良いということでしょうか。
村田製作所の強み
サムスン電子など取引先の無理難題に商品担当の30代の係長が即断します。彼・彼女らにはほぼ全ての権限が与えられており、先送りの対応は許されていません。こういった「若き意思決定者」の数は通信分野だけで100人に上りますが、10年をかけて社内で選抜・育成されてきた「意思決定のプロ」たちです。ニッチ市場における最先端技術を理解し、語学・コミュニケーション・意思決定力を備えた人材は、一朝一夕では生み出せません。だから競合他社も容易には追いつけないのです。
村田製作所の強みです。本書では、希少人材の大量育成と書かれています。
なるほど、人材育成に10年かけ、他社が真似できないような人材を作り出すのは有効な手段に感じました。一方で、優秀な人材を他社に流出させない秘策も気になりました。
感想
印象に残った内容でもっと紹介したかったのですが、マンガ形式で引用しにくいので、今回は結構割愛しました。
内容としては、前作マンガビジネスモデル全史創世記篇と同様に非常に面白いです。
特に、任天堂やソニーの失敗について書かれているのは面白かったです。素人目では、失敗だと思っていなかったのですが、ソニーはPS3でコケ、任天堂はWii Uでコケたようです。またソーシャルゲームが人気になったため、家庭用ゲーム機である、PSPやDSもかなり損害を受けた形になったみたいですね。
私自身ゲームが好きなので、任天堂やソニーは人気だなと思っていましたが、そういったことを知ることができたのはかなり面白かったです。
ビジネスモデルを知る上で重要なオープンイノベーションについても触れられています。
現代では、優秀な人材はより良い環境を目指して他社に転職することは当たり前になっています。そのため、自社で開発・研究をし続けることは限界があります。そこで、他社の技術を組み合わせるのが重要になってきます。
シスコシステムズという会社では、研究開発(R&D)ではなく買収によって開発を促進しています。これはA&D(Acquisition & Development)という名前が付けられています。
それぞれの会社が、それぞれのやり方でオープンイノベーションを実現していますが、オープンイノベーションについて調べるだけでもワクワクしてきます。
私自身全くビジネスには詳しくないので、興味を持つための書籍としては、かなり優秀な書籍でした。
前作と合わせて読んでも良いですし、このマンガビジネスモデル全史 新世紀篇だけ読んでも面白いかと思います。