ニュースがわかる世界史を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回はニュースがわかる世界史を読んだ感想です。

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ニュースを見ても、世界情勢の表面しかわからないことが多く、世界情勢についての理解を深めるべく読みました。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。
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著者は?

宮崎正勝氏です。

1975年から1988年までの間、NHK高校講座「世界史」の講師を担当されていました。

著書に、多数の世界史関連の書籍があります。

 

印象に残った内容は?

トランプ大統領の影響

シリコン・バレーがあるカリフォルニア州には、トランプ大統領の間、カリフォルニア州をアメリカから独立させ、トランプ後にアメリカに復帰しようという案まで出た程です。ちなみにカリフォルニア州の経済規模は、フランス以上です。

意外に思ったのが、アメリカ合衆国が、それほど国としてまとまりがないことです。

日本と違い、アメリカは元々植民地が合体してアメリカ合衆国となった経緯があり、それぞれの州の力が大きいそうです。

そのため、カリフォルニア州が独立することができる話も出るようです。驚きなのが、一つの州で一つの国家よりも経済規模が大きいというスケールの話があり、壮大に感じました。

 

アメリカの罠

ルーズベルトは中国進出の際に障害になる日本を石油の輸出禁止で戦争に誘導。日本のファシズムと戦って民主主義を守るという口実で日本列島を空爆して焦土と化し、その死後、トルーマン大統領が広島、長崎に原爆を投下。戦争末期には沖縄を占領して広大な軍事基地を確保しました。アメリカがアジアに民主主義をもたらすというルーズベルト政権の行動は、アメリカがアジアに福音をもたらすという主張につながります。

日本が石油の輸出禁止で戦争に誘導されたというのは、自分の頭から抜け落ちていました。

数十年前の学校で学んだ記憶もありますが、石油輸出禁止からのパールハーバーへと続いていくのですね。戦争が勃発した理由について知識が乏しいので、今後学習していきたいと思います。

 

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オスマン帝国の価値

ヨーロッパの君主たちはオスマン帝国のスルタンよりも一段下とみなされ、ヨーロッパ諸国が派遣した「大使」は「嘆願者」として扱われました。ヨーロッパの作曲家がトルコに憧れて、多数のトルコ行進曲を作曲したのも、そうした時代の雰囲気を反映しています。

オスマン帝国は、第一次世界大戦時は瀕死の病人と揶揄されましたが、建国当初はかなりの国力を持っていたと考えされられる文章です。

たしか、ビザンツ帝国のコンスタンティノープルを陥落させたのも、オスマン帝国の素晴らしい火力だったと最近読んだ気がします。

面白いのが、トルコ行進曲はオスマン帝国への憧れを表していたということです。音楽には興味がなかったのですが、そういった経緯を知ることは面白いですね。

 

中国の天明思想、中華思想

「国家」とか「民族」という言葉は明治期の日本で生まれた和製漢語で中国人に影響を与えました。中国にはもともと「天下(世界)」の発想しかなかったのです。中国では社会が、天帝(天の帝)から依頼(天命)を受けた代理人(天子、皇帝)とその取り巻き(官僚)が天下(世界)を絶対的に支配し、大衆はその支配に服さなければならないとする、支配者にとって都合の良い説が説かれました。それがタテ社会の論理につながります。

中世ヨーロッパでは、教皇が権力を握り、絶大な力を振るったと記憶しています。そのため、本来の教えに立ち返るという、プロテスタントが勃興したのも頷ける話です。

中国でも、上位階級のものが治めるというヨーロッパと似たような構図が描かれています。しかし、それに対抗する中世ヨーロッパでいうプロテスタントのような勢力は生まれなかったようです。著者は、「天の神に選ばれた者」の発想が毛沢東や「チャイナ7」の支配までつながっていると書いています。

 

中国の軍隊はどのような立ち位置?

現在の中国は、軍隊が優位に立つ社会です。その理由は、中国の民族運動が各地に跋扈する軍閥と戦って、統一国家を作り上げるというかたちをとったためです。共産党政権も人民解放軍(旧紅軍)と密接な関係を持ち、旧軍閥の系譜を引くそれぞれの地方の軍の発言力がいまだにとても強いのです。

儒教社会の中国や韓国では、親から与えられた身体を傷つける職業ということで武人の社会的地位は一段低く見られてきました。サムライがステータスを保てた日本の社会とは全く違っていたのです。ところが、現代になると全く違う状況が現れます。

現在の中国は軍隊優位に立っているようです。世界でも軍事力はかなりアメリカに近づいているという話ですが、それは歴史に基づいているのですね。

また儒教の教えにも興味を覚えました。古い時代では、武人のステータスが低いという考えです。全く儒教についての知識がないので、今後読んでみたいと思いました。

 

感想

アメリカ、ロシア、中国を中心として、世界情勢を学ぶことができました。

世界情勢を紹介するためにも、何故その国ができたか世界史も学ぶことができ一石二鳥でした。

 

まだまだ、世界各国の興りを知らないので、現在の情勢が何故そうなっているか知らないことだらけでした。

ただ、各項目の質問が明確なので、理解できる部分もありました。解説は、容易ではなかったので、あるレベルまでの知識が必要でした。

 

現在の情勢をなんとなく理解するには良い書籍でしたが、如何せん、自分の知識が足りていないので、似たような書籍から世界情勢を勉強する必要を大いに感じました。

もうちょっと理解できるようになったら面白いだろうなと思いました。

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