戦術-名将たちの戦場-を読んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は戦術-名将たちの戦場-を読んだ感想を書いていきたいと思います。

 

戦術-名将たちの戦場-

著者は中里融司さんです。

すでに2009年に52歳で亡くなられていますが、漫画や小説を書かれていた方です。小説では、電撃ゲーム小説大賞などを受賞されています。

 

本書の内容ですが、以下の内容になっております。

第一章 日本の戦闘技術

第二章 陣形と用法

第三章 実践上の戦術

第四章 軍師の肖像

 

第一章では、日本の歴史の流れと各大名の歴史や得意戦略などを紹介しています。

第二章は、合戦の手順と、「太平記」巻八にある「呉子の八陣」について記載しています。

以下、各陣形です。

呉子の八陣

  • 魚鱗 ぎょりん
  • 鶴翼 かくよく
  • 雁行 がんこう
  • 衝軛 こうやく
  • 蜂矢 ほうし
  • 長蛇 ちょうだ
  • 方円 ほうえん
  • 偃月 えんげつ

図を交えて、大将や弓隊などの位置が記されています。

 

第三章では、実際の合戦の紹介です。

有名どころが多数記載されています。以下記載されている合戦です。

  • 川越合戦
  • 厳島合戦
  • 三増峠の合戦
  • 第4次川中島合戦
  • 姉川の合戦
  • 長篠・設楽々原合戦
  • 武蔵松山城攻城戦
  • 備中高松城攻略戦
  • 賤々岳の合戦
  • 摺上原合戦
  • 耳川の合戦
  • 文禄の役 碧蹄館の戦い
  • 関ヶ原の合戦

なぜその戦いが発生したかまで記述してあったので理解しやすかったです。

 

第四章では、各名軍師を紹介しています。以下記載がある軍師についてです。

  • 太原雪斎
  • 山本勘助
  • 竹中重治
  • 黒田孝高
  • 直江兼続
  • 片倉景綱

有名どころなどである程度知っていましたが、知らないこともあり勉強になりました。

 

感想

特に自分が知りたかったのは陣形です。この本では、呉子の八陣として代表的な8種の陣形が紹介されています。

私としては、基本的な陣形すら知らなかったので勉強になりました。

ただ、配置はわかっても実際の陣形でどう戦うかがわからなかったのが不満ですね(陣形は綺麗ですが接敵時にどう戦うかがわかりませんでした)。

 

また上杉謙信が使ったとされる車懸かりの陣についても、想像を交え紹介されています。

その点については面白かったです。

 

恥ずかしながら、私は戦国時代は好きだったのですが、それ以前のなぜ戦国大名が台頭したかについて理解していませんでした。そのため、戦国大名として各勢力が誕生した背景の説明があったので、理解しやすかったです。また、中央から離れた伊達家や島津家がなぜ、後になってから大勢力となったかについても、説明があり理解が進みました。

 

私個人としては、戦国時代の概略を知るには良い本かと思いました。

戦国時代が好きで、戦国無双のようなゲームをやっていますが、やはり本で知るのは楽しいとあらためて思いました。昔関ヶ原など戦跡を回ったりしていましたが、改めて行きたくなりました。