みなさんこんばんは。
今回は脳が読みたくなるストーリーの書き方を読んだ感想です。
(2016年)
以前にも書きましたが、小説家になろうなどに投稿する、WEB小説を書こうと思っています。
ストーリーの質を上げることを期待して読みました。
以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。
著者は?
著者はリサ・クロン氏です。
ストーリーコンサルタントの仕事をしています。
訳は府川由美恵氏です。
物語の法則――強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術などの訳書があります。
印象に残った内容は?
ストーリーの作り方として、脳科学を交えて紹介しています。
科学的な説明もあるため、ストーリーの作り方に説得力があります。
最初の一文で物語を説明
当時11歳のジョエル・キャンベルが、殺人へと転落していったきっかけは、バスに乗ったことだった。
どうだろう。一文のなかで、三つの疑問すべての答えが示されている。
- これは誰の物語?――ジョエル・キャンベル
- 今、何が起きている?――バスに乗っていて、そのことがなんらかの引き金となり、これから殺人事件が起きる(“一見そうは見えないが”というやつだ!)
- 危機に瀕しているものは何――ジョエルの人生、誰かの命。それ以外はわからない。
冒頭の一文に物語を説明することで、その後600ページ続いたとしても、読者の注意を引きつけて続けることができます。
概要は焦点を絞る
主人公の経歴を書くときは、ターゲットを二つのことに絞ったほうがいい。第一に、主人公の世界観をゆがませ、主人公がゴールに到達するのを妨げている内面的問題の引き金となったのは、過去のどんな出来事か?第二に、主人公がゴールそのものを求めるようになった発端は何か?
よくある小説の書き方では、キャラクターは作り込んだ方が良いとあります。
しかし、本書籍にあるように、自分のミドルネームを気に入っているか、ほくろがあるかなど、そのような項目は必要ありません。
全て描いてしまうと、本当に必要な情報が見えなくなってしまいます。そのため、物語に関係ある項目だけを作ることが必要とのことです。
必要な場面
- この情報なしには先々の場面にも筋が通らないというような重要な情報を、その場面が伝えているか?
- その場面で起きた出来事の原因が、読者にも明確にわかるようになっているか?(“本当の理由”があとから明かされる場合を含む)
- その場面で登場人物がなぜそのような行動したか、洞察できるようになっているか?
- その場面が、これから起きる特定の行動に対する読者の期待を生んでいるか?
物語を冗長にしないためには、その場面が必要かを考える必要があります。
それが、今回引用した上記部分になります。これを考えることで、本当にそのシーンが必要か、考えることができます。
感想
小説の書き方について、脳科学を絡めて書かれています。
本書が紹介している内容の目次は、以下になります。
- 読者を引き込む
- 要点
- 登場人物の感情
- 主人公のゴール
- 主人公の内面の問題
- 特定のイメージ
- 変化の動因となる対立
- 原因と結果
- 主人公に試練を与える
- パターンを作る
- 予兆を使う
- 作者の脳を鍛える
参考になることは非常に多かったのですが、内容が読みにくく感じました。
小説への参考にするなら、以前紹介したベストセラー小説の書き方や、物理学的ストーリー創作入門 売れる物語に働く6つの力の方が読みやすかったです。
本書は、小説を書く初心者には、難易度が高く感じました。