学び続ける理由 99の金言と考えるベンガク論。を呼んだ感想

みなさんこんばんは。

 

今回は学び続ける理由 99の金言と考えるベンガク論。を呼んだ感想を書いていきたいと思います。

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福沢諭吉やアインシュタインなどの名言と共に、学び続けるための理由を読み解いていく内容となっています。

 

以下、書籍より引用した文章については下記のボックスで囲みます。

著者は?

著者は戸田智弘氏です。

ライターであり、キャリアカウンセラーであり、さらには日本福祉大学医療・福祉マネジメント学科(通信教育)助教を務められている方です。

有名な本に、働く理由続・働く理由などがあります。

 

印象に残った内容は?

学び続けることの意味

小にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。

壮にして学べば、則ち老いて衰えず。

老いて学べば、則ち死して朽ちず。

儒学者 佐藤一斎

「言志四録」(講談社学術文庫)

現代語に直すと次のようになる。「子供のころにしっかり勉強しておけば、大人になってから社会にとって重要な仕事をすることができる。大人になってからも学び続ければ、老年になってもその力は衰えることがない。老年になってなお学ぶことをやめなければ、死んだ後も自分の社会への役立ちは次の世代の人々に引き継がれていく」。生涯学び続けることの大切さを語るうえで、これほどぴったりの名言はないのではないか。

学びは永遠だと思います。

学ぶことをやめたら、究極的には生きる価値は無くなってしまうと思っています。

常に必要とされる人間になるためには、世の中の変化を学び、対応できるように継続的に学ぶ必要があります。

 

老年ー仕事のためではなく、お金のためでもなく

何が辛いと言ったって、

用がなく生きているほど

世の中に辛いことは無いね。

小説家 島崎藤村

「破戒」(新潮文庫)

男性は孤独である。家事をしないとなると、あとは犬を散歩させるか、テレビを見ているぐらいしかない。

これではボケてしまう。ある講演会で、ボケないためのコツは「キョウヨウ」と「キョウイク」なのだと聞いた。「キョウヨウ」とは教養ではなく、「今日、用がある」、「キョウイク」とは教育ではなくて、「今日、行くところがある」のだという。「うまいこと言うなあ」と思った。出所を調べたら、「100歳になっても脳を元気に動かす習慣術」(多胡輝/日文新書)らしい。

定年を迎えた父親を見ていると、毎日が退屈そうに見えてしまいます。

私は、趣味が多いので、毎日時間が無いぐらいですが、若い時から趣味は多く持って損はないと改めて思いました。用がなく生きるのは辛いことです。若い時も老いたときも目標を持って生きていきたいところです。

 

時間を確保するための工夫

貧富貴賤、老若男女の別なく、最も公平に万人に与えられているのは、一日二十四時間の、時間である。しかもあなたは、明日の時間を今日使うこともできないし、昨日の時間は再びもどってくるはずもない。あなたの人生は、ただ今日という日の二十四時間をいかに有効に行使するかにかかっているのである。

著述家、PRコンサルタント レイ・ジョゼフ

「1日24時間をどう使うか」(ダイヤモンド社)

「足りない、足りないは工夫が足りない」とはよく言ったものである。「時間が足りない」と言い訳をする前に、できる限りの工夫をして時間を捻出してみようではないか。

これは母親が良く私に言っていたことですが、「どんなお金持ちも時間は同じだし、命は限られている。」と良く聞かされたものです。

どんなに素晴らしい人も、卑しい人も同じ1日24時間しか持っていません。

ただ、使い方によっては、死ぬまでに大きな差が生じてしまいます。いかにやらないことと、やることを明確に分けるかが重要に感じます。

 

内発的動機と外発的動機

才のともしきや、学ぶことの晩きや、

暇のなきやによりて、

思いくずおれて、止ることなかれ。

とてもかくても、つとめだにすれば、

出来るものと心得べし。

国学者、文献学者、医師 本居宣長

「宇井山踏」

現代語訳すると次のようになる。

「才能が乏しいとか、学び始めたのが遅かったとか、学ぶ時間がとれないとか言って、落胆して勉強することを止めてはいけない。とにもかくにも、励み努めれば大成できるものと心得るべきである」

学び始めることに遅いことはないと思います。

最近では、定年を迎えた人が英語を学習し始めたといった話も聞きます。結局は、その人本人のやる気です。

また、成功しないと思ってやるよりも、成功すると信じてやるほうが当然うまくいきそうにも思います。

 

難しいと感じるくらいの本を読む

良い本は読者にとって難解である。

むずかしいくらいの本でなくては、

読者にとって良い本とは言えない。

そういう本に向かって読者は背伸びをし、

自分をそこまで引き上げなくてはならない。

哲学者 M・J・アドラー

辞典編集者 C・V・ドーレン

 M・J・アドラー/ C・V・ドーレン 「本を読む本」(講談社学術文庫)

哲学者のソクラテスは無知の自覚こそが真理への情熱を呼び起こすものだと考えていた。「自分の無知」に気づくことで学びのモチベーションが始動するのだ。

ごく稀にほとんど理解できない本に出会うことがあります。基本的には理解できない本はパッと中身を確認して、選ばないようにしていますが、ベストセラーになっている本を中身を確認せずに購入すると出会うことがあります。最近では、「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講座が非常に私にとって難解でした。

こうした難解な本を読むことで、自分の読解力の無さなどが露呈します。

しかし、反骨精神と相まって、学ぶ原動力にもなります。また数年後に呼んでみると、昔と違った視点から読めるようになる気付きは面白い点です。一年に数冊は難しい本を背伸びして読む価値があるのも納得です。

 

数学を学ぶ意味は、抽象能力をつけることにある

抽象能力は、人間の能力の中でもとりわけ高度で、非常に多くのイノベーションを生み出す核となる能力です。また、コンピュータで代替することは、不可能だろうと考えられている能力です。なぜコンピュータには代替が不可能かというと、「抽象」という活動は、枠組み(フレーム)が与えられていないからです。

新井紀子(情報学者)

「コンピュータが仕事を奪う」(日本経済新聞出版社)

コンピュータには抽象化能力がないという理由を、新井は「「抽象」という活動には、枠組み(フレーム)が与えられていないからです」という。枠組みとは、切り口、視点、尺度、焦点ーそんなことだ。わかりやすく言うと、枠組みを決めることは人間にしかできないってことだ。

AI vs.教科書が読めない子どもたちの著者新井紀子氏の言葉です。

抽象化の能力値についても、言語能力の影響を受けるのでしょうか?あの人は抽象化が得意だけど、あの人は苦手というのは、読解力と相関があるのか気になりました。以前読んだAI vs.教科書が読めない子どもたちを思い出し、そんなことを思いました。

AI vs.教科書が読めない子どもたちを読んだ感想

 

数学は即効性のない学問だ。だから、役に立つ

「数学ができる人ほど年収が高い」という研究結果だ。京都大学の西村和雄経済研究所特任教授、同志社大学の八木匡教授らの研究グループは2012年4月、「理数系科目学習者の昇進・就業形態(正規・非正規)・平均所得に関する調査結果」を発表した。

これによれば、大学受験で数学を選択した文系学部出身者の方が数学を選択しなかった文学学部出身者よりも平均年収が多く、役職に就いている割合も高いことが明らかとなった。

具体的には、文系学部出身者で大学受験時に数学を選んだ人(3977人)の平均年収は532・2万円で、数学を選ばなかった人(3795人)の443・1万円より89・1万円も多いことが分かった。

私は子供の時から数学に憧れがありました。自分は一向にできるようになりませんでしたが、大学生のときも、図書館で数学の本を学習し続けました。

今まで研究所などで働いてきて、数学や物理は、本質を理解する力が必要に感じます。これは、頭の回転の良さのようなもので、読解力が少ない私は、本質を理解することができませんでした。これも論理的思考能力を積み重ねることで、数学への理解が増すと思っています。

 

教えることは学ぶこと

教えるは学ぶの半ば。

中国のことわざ。

「故事俗信ことわざ大辞典」(小学館)

前者は、教えることの半分は自分が学ぶことであるという意味である。

教えるという過程は、自分の理解を深める上で重要です。

インプットだけでは物事の理解は進まず、いかにアウトプット(教える)をこなし、自分に足りないものが何かを知る必要があると思います。

 

半学半教

(土光)敏夫の言葉を読んで、「半学半教」という言葉を思い出した。これは、教える者と学ぶものを固定せず、相互に教え合い、学び合う仕組みをいう。現代の学校や塾ではほとんどこういう仕組みは取られていないが、江戸時代から明治の初めにかけて開かれていた民間の私塾においては、「半学半教」はありふれた教育形態だった。

先にも書きましたが、やはり教えるという過程が、学ぶ過程にとっても非常に重要だと思います。

私個人、塾や教育に興味があるので、塾などを興す時があったなら、「半学半教」をどこかで活用したいと思います。

 

自戒の言葉

教育の秘訣は、生徒を尊敬するところにある。

心理学者 エマーソン

先生は生徒よりも知識や技術をたくさん持っている。だからといって、先生が生徒よりも偉いわけでも、人格的に優れているわけでもない。昔ほどではないにせよ、偉そうにしている先生は多い。

これは私自身非常に共感できます。

子供への教育の際も、意志の尊重を大事にし、一人の人間として扱うことを考えています。

というのも、私の母親が、子供としてのフレームを求めてきたのが嫌になった経験からです。「お前は子供だ」という決めつけから、ずっと子供扱いされるのが嫌で、家を出ました(大学院進学を機に)。

一人の人間として扱うことの重要性は身に染みてわかっています。優劣をつけるのは、実際の能力を見てからです。

 

学ぶこととは

明日死ぬかのように生き、

永遠に生きるかのように学びなさい。

マハトマ・ガンジー(政治指導者、宗教家)

後悔しない人生を送るためにも、周りの人の意見に流されずに生きています。会社も辞めました。

ただ、「永遠に生きるかのように学びなさい。」は心に響きましたし、今まで死ぬまでにある程度のレベルに達するために学ぶと言う考えでした。

 

まるで不老不死かのように永遠に生き続ける気持ちで学んでいきたいと思いました。

 

感想

非常に心に響く内容でした。

将来、私もこう言った本が書ければなという思いです。

 

大学時代も、生協に名言などの本も置いてあって、よく立ち読みをしたものですが、10年経っても人間は変わらないものだなと思いました。

 

今回読んだ、学び続ける理由 99の金言と考えるベンガク論。では、学びについての格言が99個書かれています。

ほとんどが納得できるものであり、今まで偉人が成し遂げえた偉業も、こういった思想があったおかげによるものかなと思いました。

 

ちょうどこの本を読む際人生について悩んでいたので、人生の一つの中心は勉学にしようと心新たに思いました。

生きている意味や、自分の人生について悩んだら、またもう一度読みたいと思いました。